6月14日と15日の二日間、「香、花、茶、扇 - 茶の湯と伝統遊戯のひととき」と名うって、午前はお香と廻り花、午後は茶カブキと投扇興をみなさまに楽しんでいただきました。

お香と投扇興は、以前にもお世話になった先生にお願いいたしました。

午前のはじめは「小草香」 。野に出て草花を発見し、それを愛でることで季節の移り変わりを感じる、という趣旨の組香で、今回は月草（つゆくさ）の世界観から「うつし心」「藍草」「花田」「不憑恋」という4つの香名を先生が選んでくださいました。見事すべて正解された方には、拍手とともに奉書が渡されました。

続いての廻り花では、初めて体験された方も、どの花を選ぶか、また、生ける方によって変化していく様子を楽しまれていました。

薄茶とお菓子を召し上がっていただき、午前の部は終了。ご希望の方には、躙口を通って小間の部屋をご覧いただきました。

午後の部は、まずお菓子を召し上がっていただき、茶カブキをいたしました。茶道経験者でも茶カブキが初めてという方もいらっしゃいましたが、特に濃茶未経験の方には召し上がっていただくお濃茶の量が多いのではと心配しましたが、みなさまに楽しんでいただけたようで、すべて正解された方に賞品が渡されますと歓声があがりました。

今回は二日ともお正客は全問正解。お次客以降の全問正解者には拍手でお祝いしました。

午後の部の後半は、「紫式部」と「清少納言」の二組に分かれての投扇興。まずはお一人ずつ体験していただいた後、いよいよ本番のチーム戦へ。的の蝶に扇が当たるたびに歓声が上がり、その扇の軌跡の美しさに、皆さまの視線が集まりました。

二日目には、いったん落ちた蝶が起き上がるという、まるで奇跡のような場面もあり、大いに盛り上がりました。